春の高山祭りの屋台12台のうち残るのはからくり人形奉納のため陣屋前広場に並べられた4台となりました。
屋台が参道で並ぶ順番は毎年違うと以前に書きましたが、今回の4台は同じ場所に決まっています。 ↑ 神楽台(上一之町上組)は1805年(文化2年)に荷車の形から今の屋台形式に造り替えられたと言われています。 祭りの行列では獅子舞とともに他の屋台を先導する屋台です ↑ 屋台上段には直径1m以上もある大太鼓があり、太鼓の上には一対の鳳凰を載せています。 ↑ 三番叟(上一之町中組)の創建は宝暦年間(1751年から1763年)の間とされています。 三番叟とは「三番目の翁の舞」や「物事の始め」と言った意味があり、目出度いことを意味しています。 ↑ これといった大きな彫刻も無い屋台ですが、その分見返り幕が目を引きます。 目出度いことを意味する壽(ことぶき)の一文字が刺繍で飾られています。 ↑ からくり人形は童子が謡曲の「浦島」に合わせて舞った後、翁に変身するというものです。 ↑ 龍神台(上三之町中組)は創建年代が不明と言われていますが、1775年(安永4年)に弁財天を飾った「竹生島」の屋台名で既に存在したと記録にあるそうです。 ↑ 半円形の窓の上に龍の彫刻が飾られていますが、これは1966年(昭和41年)になってからのもので比較的新しい彫刻です。 ↑ 春のからくり人形の中でも人気のあるのがこの龍神の舞です。 唐子が運んだ壷の中から突然龍神が紙吹雪を蒔き荒々しく舞い続けます。 ↑ 石橋台(上二之町上組・下神明町西組)の製作年代も不明ですが、一説には宝暦年間と言われています。 下段の彫刻は勘四郎作の「狂い獅子」、中段の柱には浅井一之の龍が飾られており牡丹の彩色は中川吉兵衛です。 ↑ 後方の見返り幕は朝鮮渡来の段通で鳥が描かれています。 また大幕はオランダの猩々緋が使われています。 ↑ この屋台のからくり人形は最初扇笠を被った美人が踊り始めるのですが、途中で内掛けがめくれて尻から獅子頭が現れるといった異色のものです。 そのため1892年(明治25年)に風紀上好ましくないと言う理由から上演が禁止されてしまいました。 しかしその後、折角のからくり人形の存在を惜しむ声が上がり1984年(昭和59年)に復活し現在に至っています。 以上で春の祭り屋台全ての案内を終りたいと思います。 次回は最後に祭り人足の衣装のコレクションを紹介しましょう。
by yoas23
| 2010-04-21 06:15
| 飛騨高山 四季の旅
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