私は燻製を作り始めてもう5~6年ほど経つ。
燻製作りと言うと大変なことと思われそうだが、何も大掛かりな装置が必要ではなく、スモーカーは段ボールでも出来る。 私の場合は小さなステンレス製のスモーカーで、ホームセンターで買ったもので、メインの食材は鮭から鶏肉、卵、たこ、帆立など何でもであるが、特にこだわりと言えば塩である。 燻製は香辛料と塩が主な調味料であり、特に塩は重要な役割を果たす。普通の食塩を使っても出来るのであるが、私の場合「モンゴルの岩塩」を使っている。 (モンゴル産の岩塩) 以前、東京のアメヤ横丁で買ったものが無くなり、その後はネットで探して通販で購入しているが、塊であれば1㎏で800円ほどで決して高いものではない。 一見氷砂糖のような半透明の塊で褐色の不純物も含んでおり、舐めると甘みが感じられる。 本来、塩とはそういった物なのだろう。しょっぱさの中に甘みと旨味が備わり、それだけで淡白な味の主食が食べられる。 昔、「あじしお」なるものが最初に発売された頃、ご飯にふり掛けてお茶を注いで食べたことがあるが、それだけで充分であった。 もちろん、育ち盛りの不味いもの喰いの頃だったから、何でも美味く感じたのだが、これがまた特に口に合った。 料理は好きでよくするが、美味しいものを作るには先ずは塩加減、それに出汁の味加減、後は程良い硬さ(歯ざわりと火の通り具合)の3点であると何時も心がけている。 もちろん素材の云々は重要なのだが、腹を空かせた者には食べられるものであれば何でも良い。 特に大切なものは塩加減なのである。辛過ぎるととても食べられたものではないし、逆に塩気が無ければ食が進まない。 それほど塩は食に無ければならないもの、こだわるのも当然のことと思う。 (若鶏の燻製) そんなモンゴルの岩塩で若鶏丸々一羽の燻製を作った。 普通はモモ肉だけを使うのでレシピも通常で良いのであるが、一羽となると少し違ってくる。 燻製の作り方の本を参考にしたが、モモの付け根の部分が生で火が通らない。 仕方なくいくつか自己流に変えてみた。特に湯煎にかける温度と時間であるが、80℃の1時間に変更してから上手く出来るようになった。 教科書通りでは時に失敗し、なかなか成功しないことを改めて知ることとなった。
by yoas23
| 2006-02-16 16:48
| 食いしん坊
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