駄菓子屋の項で書いたように、小遣い5円でお菓子も買っていたが、育ち盛りで甘いものが欲しい年頃、それだけでは足りず親にねだったのは言うまでも無い。
井上靖の小説「しろばんば」に出て来る主人公の耕ちゃ(耕作と言う名の愛称)は、伊豆にある土蔵でおぬい婆さんと二人で暮らしており、何時も「おめざ」といって起きがけにお菓子をもらうくだりがあるが、当時の我々には朝の寝床でのおやつなんて、考えられないくらい幸せな光景である。 ねだっても親からは5円以上の出資も無く、仕方が無いので戸棚を漁りようやく砂糖壷を見付ける。 当時、砂糖は白砂糖より赤砂糖といって現在の三温糖の方がポピュラーであった。 戦後になって砂糖は豊富に出回るようになったが、以前は配給だったと聞く。 そんな高価なものと聞けば尚更垂涎の的となる。 親にバレない様に少量を紙に取って舐めるのであるが、少量で満足出来る訳も無く、ついつい大量になってしまい、叱られるのも時間の問題となる。 今では普通に買えば1kg150円程度であろうか、いくらでも舐めることが出来るのだが、昔は卵と並んでなかなか高価なものだった。
by yoas23
| 2006-03-21 06:43
| 飛騨の昔遊び
|
カテゴリ
全体 日々の発見 山歩き 野山の花 山菜 きのこ 乗鞍岳の高山植物 飛騨の昔遊び 飛騨高山 四季の旅 飛騨の国紹介 イラスト・スケッチ 食いしん坊 蝶 昆虫 小さな旅 遠くまで・・・ 何時もの風景 飛騨の民話 歌は世に連られ・・・ 自作曲 想うこと 我が家の我楽多 千夜一夜の昔話し その他 飛騨の暮らし 以前の記事
お気に入りブログ
「古都」大津 湖国から ヤスコポーロ見聞録 おばあさんのブログ 心の万華鏡 気まぐれ Dojikame あじさい通信・ブログ版 金沢発ときめき浪漫 写真日誌 きのこ、だけ 花ごよみ~山野草に魅せられて~ グルメ・温泉に行っちゃう... じいちゃん先生のトナカイだより ニットルームpiko 街にひとりごと 私 紀の国 城下町便りと観光... 風景☆Photo ちゃたろうな日々 something nice お留守ワンコ ~奈良の都し思ほゆるかも~ 花 PIT-INN 手作りと古いものと安いも... 四季折々 (3) 美しい花に語る 自然の中で 新れいな日記 老猿の山日記 風の記憶 自然の中でⅡ 続・四季彩日記 新・四季彩日記 エキサイト以外のお勧めリンク
検索
その他のジャンル
ブログパーツ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||