飛騨の昔遊び 台風の後は・・・

二百十日が過ぎて二百二十日に差し掛かるこの時期が、台風が本土を直撃する頃であり、かつての名だたる台風はこの時期に多く通過している。
幸い高山市は山に囲まれているせいか、大した被害は出ないのであるが用心だけは一人前にした。
昔の家は何処も今のように頑丈ではなく、高山では出格子の家が多く、台風の到来に備えて板や筵などを打ち付けて風雨から保護し、停電用にロウソクも備えていざ・・・。
台風は不思議と夜間に通過することが多く、そんな夜は風雨が増し轟音を響かせ、気持ちが昂ぶって何時までも寝付かれないのが普通であった。
私には幸い遊び相手の弟がいたため、停電になっても影絵などをして遊んでいたが、時折強く吹く風は屋根のトタン板を伝わって、剥がれるような音を立てるため、気も縮む思いで通り過ぎるのを待った。

無事に迎えた台風一過にはまた楽しみもあった。
近くのお寺の池が水で溢れ、鮒が小川に流れ出るので、しょうけ(ざるのようなもの)を持ち出して、流れにあてがってたくさんの収穫を得たし、また栗の実の時期であれば早速栗拾いにも出かけたりした。
驚くほど地面に一面に落ちた栗の実を夢中で掻き集め、台風の恩恵に預かったが、台風の影響は他にもあり、屋根が飛ばされた家もあったり、木造の橋が流されてしまうことも度々であった。
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by yoas23 | 2006-09-04 19:46 | 飛騨の昔遊び
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