蝉付

飛騨では農作業の折など地元で編んだ「檜笠」を被る姿を昔はよく目にしたし、熱い夏の日中に鮎掛けをする人も好んでこの笠を使ったようだ。
帽子とは違って程よい風通しが頭には気持ちの良いものである。
私も若い頃から使っていれば今になって頭の毛を気にすることも無かったろうにと思うが悔やんでも遅い。
さてこの檜笠は名の通り檜の木を薄く剥いで編むのだが、こういった手仕事はごたぶんに漏れず後継者が少ないもので、今では似た物が中国から輸入されているようだ。
この檜笠の中に蝉付(せみづき)といって独特の蝉の飾りを付けたものがあり、蝉の形をした部分はイチイ(別名をあららぎとかオンコという)の木を使い、そのコントラストも同時に楽しんでいるように思える。
イチイの木はタンニンを多く含むため色が濃くなりやすいが上手くその性質を利用している。
この蝉付こそは今では編む人もいなくなったとか、また一つ地方の芸術が姿を消す寂しさを感じる。
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↑ 中国から輸入された檜笠(材料は檜では無いような気がするが・・・)
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↑ これが蝉付、ちょっと被るには勿体無いような・・・
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by yoas23 | 2007-02-09 00:09 | 日々の発見
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